インフォグラフィックスとダイアグラムの差は好感度の差「いいねの差」に出る。

この二つ、曖昧に使われていることが多い。その違いは、能動、受動という側面でみるとわかりやすい。実はここにサイト運営者には重要なポイントが隠されている。

能動的な人、つまり見るべき人のために必要な情報や段取りなどをまとめているのがダイアグラム。JRの時刻表などがそれに当たる。出来るだけ快適に操られ理解できるように作られたものだ。

その反対に、まだサービスや商品、概念とうに興味がない人に見ていただき魅力的に引きつけ、一目瞭然で短時間で、まだ受動的な人(見込み客など)に理解を促すように工夫されたものがインフォグラフィックスなのだ。と考えると非常に分かりやすい。同じJRで言うと路線図などがそうだ。

ところがまだ、その境界線は曖昧だ。その曖昧さの例がある。日本語版(英語版も)のウィキペデイアで見てみよう。

ダイアグラムから。

例としてA:地下鉄路線図が取り上げられている。また地球外生命体に向けて描かれたB:The Pioneer plaqueが例として上がっている。

インフォグラフィックス。

ここでもA:地下鉄路線図とB:The Pioneer plaqueが出ている。

ということで、未だに曖昧なのであるが、サイトやソーシャルメディアの運営者に取っては、ここの違いを知らないと知っているのでは天地の違いなのだ。

このように日本語も英語版のWikiの和訳なのでしょうがないが、

ダイアグラムにもインフォグラフィックスにも同じ図版が出ている。これでは違いが分かりづらい。

図やイラストには違わないが別な角度で見てみよう。

いま、過剰ともいえる情報の波の中で、人々はサーチする(調べる)。そして読み込む。理解する、そして他と比較する。

そんな努力の連続でわかりづらいコンテンツにユーザは疲れている。離脱する。

例えばGoogleで、ある言葉を検索すると何万何十万というサイトが出てくる。これを選りすぐって素早く読み込む(ドキュメントスキーミング)ことを強いるサイトや企業ソーシャルメディアのなんて多い事。

そこでインフォグラフィックス。先ほど冒頭で申し上げたようにウエブの世界で、概念、商品、サービスなどをパッと見てわかる状態にすることを本分とするインフォグラフィックスの必要性が出てくる。

。例えばデパートの中をサイトのナビで細かく説明をするよりもこんな図で紹介している物の方が全体を掴みやすいのではないだろうか。デパートの入り口にあるフロアー案内図よりも企業のアイデンティティーを盛り込んでいるものだ。(例としたは多少違うが引用させていただいた。http://99designs.com/designer-blog/2010/08/24/power-of-crowdsourcing/)

また、下記の図イはあのバージンエアーラインで有名な企業の海底探検プロジェクトのインフォグラフィックスである。


英ヴァージングループの深海探索プロジェクト「Virgin Oceanic」のインフォグラフィックス http://www.likecool.com/Virgin_Oceanic--Projects--Gear.html


つまりインフォグラフィックスとは、読み込ませようとする事から抜け出し、よりわかりやすい視覚情報として発信しようと常に考えてきたデザイナーの努力の集積の結果であり、回答なのだ。

もうダイヤグラムとインフォグラフィックスの違いは分かり始めたと思う。

ここで紹介したい事がある。2010年8月発行「インフォグラフィックス―情報をデザインする視点と表現 」で木村博之氏は、ダイアグラムをインフォグラフィックスの一つの要素として位置づけている。インフォグラフィックスはダイアグラムからスタートし、「わかりやすさ」「使いやすさ」を追求しながら発達し、あらゆる場面に取り込まれるようになったという。

このような事は実はデザイナーがいつも心がけている昔からの重要な習性でもある。相手の側に立った思いやりの心、見る人や使う人の立場をしっかりと理解するということに対していつも真剣に考えてきた。これからはその意識がさらに、インフォグラフィックスの活動の場を広げていくのだ。

今後、行き交う情報の量はますます増え続けている。これからのウエブの世界の広がりの中、デザイナーはそういう姿勢でインフォグラフィックスにダイアグラム、チャート、表、グラフ、地図、ピクトグラムなど多くの要素を取り込みながら、その機能をさらに高めていくに違いない。

そして複雑に入り組む情報や関係などを整理し、視覚的にわかりやすく表現し、より「魅力的で、楽しく」「理解しやすい、比較選択しやすい、印象深い、実感しやすい」事が重要ファクターになっていく。これは、これからの企業姿勢の新しいトレンドだ。

テキストベースでSEO対策に明け暮れていた昨今であるが、視覚情報に重きをおくマイクロ広告的とも言うべきインフォグラフィックスがデザインされる時代になるだろう。インフォグラフィックスとダイアグラムの差は好感度の差「いいね」の差に出る。


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